廃園《断片》
森川義信
『廃園』は青空文庫で公開されている森川義信の短編作品。537文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 537文字 |
人気 | 0PV |
書き出し書出 | 骨を折る音その音のなかに流れる水は乾き鳶色の風は落ちて石に濡れた額は傾くままに眠つたみえない推移の重さに骨を折る音その音のなかに佯りの眼を閉ぢて凍える半身は倒れるもの影とともにうつしく忘却をまつた骨を折る音その音のなかにおまへを鞭うつものはすでにない目かくしをする掌もなくいのちににじむ明りもない凭れかかる肩もなく壊れてゐる家具さへない... |
初出 | |
底本 | 増補 森川義信詩集 |
表記 | 新字旧仮名 |
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。