廃園
森川義信
『廃園』は青空文庫で公開されている森川義信の短編作品。479文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 479文字 |
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書き出し書出 | 骨を折る音その音のなかに流れる水は乾き菫色の空は落ちて石に濡れた額は傾くままに眠つたみえない推移の重さにみえない推移の重さに眼をとぢて凍える半身は崩れるもの影とともに忘却をまつた想ひ出せないのかゆくひとよかつては水の美しいこりんとの町にゐたことをいちどゆけばもはや帰れないことをいつからおまへは覚えたのか梢ちかく羽ばたく音はなく背中につつかかる微風は更になく... |
初出 | |
底本 | 増補 森川義信詩集 |
表記 | 新字旧仮名 |
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