あるるかんの死
森川義信
『あるるかんの死』は青空文庫で公開されている森川義信の短編作品。290文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 290文字 |
人気 | 0PV |
書き出し書出 | 眠れやはらかに青む化粧鏡のまへでもはやおまへのために鼓動する音はなくあの帽子の尖塔もしぼみ煌めく七色の床は消えた哀しく魂の溶けてゆくなかではとび歩く軽い足どりも不意に身をひるがへすこともあるまいにじんだ頬紅のほとりから血のいろが失せて疲れのやうに羞んだままおまへは何も語らないあるるかんよ空しい喝采を想ひださぬがいいいつまでも耳や肩にのこるものがあつただらうか眠るがいいや... |
初出 | 「詩集」1941(昭和16)年7月 |
底本 | 増補 森川義信詩集 |
表記 | 新字旧仮名 |
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。