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あるるかんの死

森川義信

『あるるかんの死』は青空文庫で公開されている森川義信の短編作品。239文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内
239文字
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書出

眠れ やはらかに青む化粧鏡のまへで もはやおまへのために鼓動する音はなく あの帽子の尖塔もしぼみ 煌めく七色の床は消えた 哀しく魂の溶けてゆくなかでは とび歩く軽い足どりも 不意に身をひるがへすこともあるまい にじんだ頬紅のほとりから血のいろが失せて 疲れのやうに羞んだまま おまへは何も語らない あるるかんよ 空しい喝采を想ひださぬがいい いつまでも耳や肩にのこるものが あつただらうか 眠るがいい

初出「詩集」1941(昭和16)年7月
底本増補 森川義信詩集
表記
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