お前は此の頃よくねむる
中野鈴子
『お前は此の頃よくねむる』は青空文庫で公開されている中野鈴子の短編作品。1,030文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 1,030文字 |
人気 | 0PV |
書き出し書出 | お前は此の頃よくねむる朝もなかなか目が覚めない若いお前には深いねむりが必要なのだお前よお前は母の手に返ってきた日本が敗けたときお前はわたしの子供となったお前が生まれたときはじめてねむったあの時の母子のようにわたし自身によって生まれた子供として母の誇りをもって抱くことのできる何と言う喜びぞわたしは乳をしぼった出ない乳をしぼり、つかれて痩せ夜もねむらずにお前を育てた育てた... |
初出 | 「新日本文学 第七号」婦人民主クラブ、1947(昭和22)年6月号 |
底本 | 中野鈴子全詩集 |
表記 | 新字新仮名 |
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