飢餓の中から
中野鈴子
『飢餓の中から』は青空文庫で公開されている中野鈴子の短編作品。710文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
| 文字数 | 5分以内 710文字 |
| 人気 | 386PV |
| 書き出し書出 | 腹は凹んで皮ばかりのようだ 口はほせからツバも出ない 目はかすんでものが見えぬ 三分作なのに地主はおしかけて来た 来年の年貢をよこせと そして 手をあわせて拝むわたしらを尻目にかけ 一粒のこらず かっさらって行った 毎日毎晩 わたしらは夢中で外へ這い出た キョロキョロになって吹雪の中をかけまわった 木の根をむしった 草の芽をかんだ 見つけ次第 犬猫を殺し奪い合って食った 腹がキリキリした ゲイ |
| 初出 | 「プロレタリア文学 第一巻第五号」日本プロレタリア作家同盟出版部、1932(昭和7)年4月25日 |
| 底本 | 中野鈴子全詩集 |
| 表記 |
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