夜雲の下
榎南謙一
『夜雲の下』は青空文庫で公開されている榎南謙一の短編作品。755文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
| 文字数 | 5分以内 755文字 |
| 人気 | 241PV |
| 書き出し書出 | 自動車が動揺すると 細引で縛られたまま 私たちの肩と肩とがごつんとあたる 争議は敗れた 送られる私たちは胸の苦汁をどうすることが出来たろう 「あちらでは吸えないんだぜ」 一本ずつもらった最後の煙草 言いようのない感慨とともに 蒼いけむりを腹の底までのみ でこぼこだらけの道路を揺られて行った やがて陽は墜ちたのか 道路にかぶさる青葉がだんだん翳ってくる うなだれている私たちは そのとき 道路のただ |
| 初出 | 「詩精神」1934(昭和9)年12月号 |
| 底本 | 日本プロレタリア文学集・39 プロレタリア詩集(二) |
| 表記 |
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