無念女工
榎南謙一
『無念女工』は青空文庫で公開されている榎南謙一の短編作品。1,176文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 1,176文字 |
人気 | 0PV |
書き出し書出 | お早うさん昨夜の夢は?故郷の庭には柘榴(ざくろ)の花が散ってるだろうけさもまたやめて帰ろと思うたが帯はあせたし汽車賃なしではどうにもならぬ爪をもがれた蟹のように冷たい石畳みをヨチヨチと私たちは工場へはいる今日もいちんちトタン塀の中で無自由だ!渇いて渇いてやりきれぬトタン塀の外はたんぽぽが咲いて乳をながしたような上天気町の活動小屋がラッパを吹いて廻るし糸をつなぐ手が... |
初出 | 「プロレタリア詩」1931(昭和6)年9月号 |
底本 | 日本プロレタリア文学集・39 プロレタリア詩集(二) |
表記 | 新字新仮名 |
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。