赤穂御崎詠草集
桜間中庸
『赤穂御崎詠草集』は青空文庫で公開されている桜間中庸の短編作品。612文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 612文字 |
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書き出し書出 | ――カムバスを立つ――岳の上はひたに靜もり妹は合歡の木の下にカムバスを立つ妹は默して立てりひたすらに海を描かむ心一つに帆の形面白しなど語らひつ雜草の丘にデツサンをする――貨物船――やゝ沖に貨物船はとまりたりデツキを動く人の氣配す貨物船の投錨の音たかだかと朝の海にひろごりわたる蟲にたかる蟻の如くに船をめぐり塩運ぶ船集りてきぬ凪なれど海に寫らず貨物船の朱の船腹はなかばあせたり――潮光園な... |
初出 | |
底本 | 日光浴室 櫻間中庸遺稿集 |
表記 | 旧字旧仮名 |
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