水車小屋

槙村浩

『水車小屋』は青空文庫で公開されている槙村浩の短編作品。390文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。

文字数
5分以内390文字
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書き出し

村のはづれの水車小屋 ひとり淋しく立って居る 向の川の水車 しぶきをパッと散らしては ぐる/\/\と威勢よく 風吹く時も雨の日も 休まずたはまず廻ってる お日さん西に沈みかけ 夕の鐘が鳴ったとき 小屋の窓から首出して たった一人のお爺さん 手をあて空を眺めては 「あゝ又鐘がなってゐる  今日も早、今くれて行く」 私が小屋へ来てからは 早廿年たったのか 月日のたつのは早い者 思出しては夢の様 この幾

初出
底本槇村浩全集
表記
新字旧仮名