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日本天変地異記

田中貢太郎

『日本天変地異記』は青空文庫で公開されている田中貢太郎の中編作品。13,490文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
文字数
60分以内
13,490文字
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書出

序記国土成生の伝説大正十二年九月一日の大地震及び地震のために発したる大火災に遭遇して、吾吾日本人は世界の地震帯に縁取られ、その上火山系の上に眠っているわが国土の危険に想到して、今さらながら闇黒な未来に恐怖しているが、しかし考えてみれば、吾吾は小学校へ入った時から、わが国土が地震と火山とに終始していて、吾吾国民の上には遁(のが)れることのできない宿命的な危険が口を開いて待っているということを教えられていたように思われる。

初出
底本貢太郎見聞録
表記
新字新仮名
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