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聖堂の近くを過ぐる

今野大力

『聖堂の近くを過ぐる』は青空文庫で公開されている今野大力の短編作品。314文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
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5分以内
314文字
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書出

ポプラの梢の空高く大空を指さして 厳かな聖き自然の力を表わす 幹はだの荒くれた並木の下に ヘブライ文化の主流である キリスト教の教会堂が建っている 私は毎日その近くを過ぎる そして神秘な古典の物語りを思い出し、ありし昔の日の幾多重ねた争闘の人間に与えし歴史を憶う…… 人間と言う極まりない霊魂の所有者はかくして永遠に 血を浴びて闘わねばならないか 宇宙の覆滅 人類の滅亡 ああその日まで どんな歴史を

初出「旭川新聞」1924(大正13)年3月29日
底本今野大力作品集
表記
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