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友と二人の夜

今野大力

『友と二人の夜』は青空文庫で公開されている今野大力の短編作品。258文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内
258文字
人気
234PV
書出

遠い野中の家より 私を慕うて呉れる友は 今夜も十時がなって帰った 夜露を分けて来て呉れても あたたかいもてなしさえ 貧しい私達にはゆるされず ひとえの着物のはじを 幾度か合せ乍ら 語りても聞いてもほほえみ乍ら 何程のへだてた思いもなく ありのままの事を語らいて お互に解け合うよろこび 本箱からは 勝手なものをとり出して 入れ様ともせず 一ぱいに机の上につまされる 傍にも又誰ひとり じゃまになる人も

初出「青い果第三輯」1922(大正11)年9月
底本今野大力作品集
表記
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