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故郷断想

今野大力

『故郷断想』は青空文庫で公開されている今野大力の短編作品。273文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内
273文字
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書出

* 小川は濁っている ヤマメ、イワナのようなうまい小魚はもうそこへはのぼって来ない 淀みにはどぶ臭い雑魚が居り 廿年の昔の清冷な流れの面影がない     * 連なる丘陵は ただ禿山であり 焼けたエゾ松の根株が淋しく黒く佇んで居り 昔そこに美しい針葉樹林があり 楡、タモ、栓、楢、紅葉、桜、胡桃、白椛の林があって 小鳥や兎達の楽しい場所であったことは きれいに忘れ去られている     * 部落の人々は

初出
底本今野大力作品集
表記
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