寺院の右にて
今野大力
『寺院の右にて』は青空文庫で公開されている今野大力の短編作品。365文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 365文字 |
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書き出し書出 | 古典の縁起を語れる大楼門の右にて感ずるは極めてあわれなる庶民等が心中ぞ土に生くるものの幸を忘れて自己等が建つるこの寺院に拠り魂のざんげをせん人々のかなしさぞ*鳥けものの屍(しかばね)土に在りて此処は人の香もせざりし頃より未だ幾年を経しか魂は未だに限りもなく深山幽谷の彼方に憧れあるに愚かなる望郷の者達はここにあり往かんとせじせめては古典のめぐしみに会せんとのみ願えるか我等北国の叢生... |
初出 | 「旭川新聞」1924(大正13)年5月19日 |
底本 | 今野大力作品集 |
表記 | 新字新仮名 |
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