立待岬にいたりて
今野大力
『立待岬にいたりて』は青空文庫で公開されている今野大力の短編作品。380文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 380文字 |
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書き出し書出 | 露西亜の船の沈んだ片身に残したと聞く石を抱いてわれは又ある日のざんげをするか函館山は高く要塞地として秘密を冠るおごそかな壮大なる岩礁の牢たる屹立は東方に面して何をひそかに語りつつあるか黒鳥のあまた岩に群がり波に浮び魚を捕うかつてここら立待岬のアイヌ達は魚群の来るを銛(もり)を携えて立ち待てりと伝う東海の波濤のすさまじく寄せ打つ処崖上の草地にマントを着たる四五人の少女等寝そべり... |
初出 | 「旭川新聞」1928(昭和3)年5月31日 |
底本 | 今野大力作品集 |
表記 | 新字新仮名 |
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