碇泊船
今野大力
『碇泊船』は青空文庫で公開されている今野大力の短編作品。183文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 183文字 |
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書き出し書出 | 船腹の色のはげ落ちた惨さは遠く波濤とたたかって来た今は疲労になやんでぐったりと体を伸べたようないたわりの心を感ずる廃船のようではないか英蘭の旗を船尾に立てて見れば船員が二三人甲板に出て立っているあの船員の眼は碧く頭髪は褐色に染み彼ら異邦を航海する人々雪降り暮るる港にあり。 |
初出 | 「旭川新聞」1928(昭和3)年5月31日 |
底本 | 今野大力作品集 |
表記 | 新字新仮名 |
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