一疋の昆虫
今野大力
『一疋の昆虫』は青空文庫で公開されている今野大力の短編作品。376文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
| 文字数 | 5分以内 376文字 |
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| 書き出し書出 | 一疋の足の細長い昆虫が明るい南の窓から入ってきた 昆虫の目指すは北 薄暗い北 病室のよごれひびわれたコンクリートの部厚い壁、 この病室には北側にドアーがありいつも南よりはずっと暗い 昆虫は北方へ出口を見出そうとする 天井と北側の壁の白堊を叩いて ああ幾度往復しても見出されぬ出口 もう三尺下ってドアーの開いている時だけが 昆虫が北へぬける唯一の機会だが、 昆虫には機会がわからず 三尺下ればというこ |
| 初出 | 「詩精神」1935(昭和10)年6月号 |
| 底本 | 日本プロレタリア文学集・39 プロレタリア詩集(二) |
| 表記 |
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