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地熱

三好十郎

『地熱』は青空文庫で公開されている三好十郎の長編作品。44,729文字で、おおよそ1時間〜で読むことができます。
文字数
1時間〜
44,729文字
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書出

1 炭坑町の丘 (開幕前に、上手から下手奥へ列車が通過する轟然たる響が近づき、遠ざかつて行く。開幕後も音は残る。 町はづれの丘。上手が斜めに切通しになつてゐて、私設鉄道の線路の一部。線路に添つて街道。その間に木柵。――炭坑地特有の、何から何まで黒い〔風景〕。晴れた夕陽の空。遠い山脈。秋。 切通しを見おろす丘の上に此方を向いて腰をおろし、遠くに視線をやつているお香代。胸の辺で何かしてゐる。 ……

初出「中央公論」1937(昭和12)年 6月号
底本三好十郎の仕事 第一巻
表記
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