ブンゴウサーチ

流転

山下利三郎

『流転』は青空文庫で公開されている山下利三郎の短編作品。5,796文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
文字数
30分以内
5,796文字
人気
0PV
書出

「蕗子が殺されたのは、その晩の僅かな時間のあいだでした……。  私が訣別の詞を書いた手紙をもって戸外へ出ると、そこは彼女の家の裏まで田圃つづきです。彼女の居間に灯のついていることが、幾度か窓の下へ近よってゆくことを逡巡させましたが、ようやく思切って忍足に障子の際までゆくと、幸いその破れから内部を覗くことができました。  母に死別れて間のない、傷みやすい蕗子の心を波立たせたくない。能ることなら何も知

初出「探偵趣味」1927(昭和2)年8月号
底本「探偵趣味」傑作選 幻の探偵雑誌2
表記
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。