ブンゴウサーチ

鸚鵡『白鳳』第二部

神西清

『鸚鵡』は青空文庫で公開されている神西清の中編作品。23,940文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
文字数
60分以内
23,940文字
人気
0PV
書出

その鸚鵡――百済わたりのその白鸚鵡を、大海人ノ皇子へ自身でとどけたものだらうか、それとも何か添へぶみでもして、使ひに持たせてやつたものかしら……などと、陽春三月のただでさへ永い日を、ふた昼ほど思ひあぐねた鏡ノ夫人は、あとになつて考へれば余計な取越し苦労をしたといふものだつた。

初出「新文學」1948(昭和23)年6月号
底本雪の宿り 神西清小説セレクション
表記
新字旧仮名
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。