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全都覚醒賦

北原白秋

『全都覚醒賦』は青空文庫で公開されている北原白秋の短編作品。2,558文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。
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書出

上 静かにすゝむ時の輪の 軋つたへて幽かにも―― 白光、小鳥にゆるゝごと 明日の香ゆらぐ夢の浪 薄紫にたゞよひて 白帆張りゆく霊の舟 円らに薫る軟かぜの 千里の潮の楽の音と 人が息吹は力ある いのちの韻、永久に 血の脈搏と大闇の 沈黙やぶりて響くまで―― 神澄みわたる雪の夜の 聖きひと夜を神秘なる 天の摂理と黙示との 悟うるべく厳かに 書万巻の廬をいでゝ 雪に清しき頬をうたせ 我、鶴※のよそほひ

初出「早稻田學報 第百拾貮號」早稻田學會、1905(明治38)年1月1日
底本白秋全集 1
表記
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