約束

夢野久作

『約束』は青空文庫で公開されている夢野久作の短編作品。382文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。

文字数
5分以内382文字
人気
0PV
書き出し

「ある人が橋の下で友達に会う約束をして待っていた。そのうちに雨が降って水がだんだん深くなって、その人の胸まで来た。けれどもその人は約束を守って立っていた。そのうちに水はいよいよ深くなって、その人の口の処まで来た。けれどもその人は動かなかった。そのうちに水は口から鼻から眼まで来て、とうとうその人は溺れ死んでしまった。だから約束を守るのはわるい事だ」  とある人が言いました。

初出「九州日報」1923(大正12)年11月10日
底本夢野久作全集7
表記
新字新仮名