わが児に
加藤一夫
『わが児に』は青空文庫で公開されている加藤一夫の短編作品。2,103文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。
文字数 | 10分以内 2,103文字 |
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書き出し書出 | 坊や、私は今お前を見るお母さまの側にそい寝して居るお前を見る何と云うこましゃくれた相だ何と云う不思議な生物だそれが十ヵ月前に生れたあのみにくかった肉塊か母の胎内から外にとび出してさながら世の中を馬鹿にしたように一しゃくりくしゃみしてさて初めてオギャアと泣き出したあの肉塊かああお前は実に、私の驚異だまだお前のお誕生が来ないのにお前はもう立派な人間だ人並みにお前は悲しみを知って居る、人並みにお前... |
初出 | 「民衆」1918(大正7)年2月号 |
底本 | 日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一) |
表記 | 新字新仮名 |
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