金色夜叉
尾崎紅葉
『金色夜叉』は青空文庫で公開されている尾崎紅葉の長編作品。287,767文字で、おおよそ1時間〜で読むことができます。
文字数 | 1時間〜 287,767文字 |
人気 | 178,766PV |
書き出し書出 | 前編第一章未だ宵ながら松立てる門は一様に鎖籠めて、真直に長く東より西に横はれる大道は掃きたるやうに物の影を留めず、いと寂くも往来の絶えたるに、例ならず繁き車輪の輾(きしり)は、或(あるひ)は忙かりし、或(あるひ)は飲過ぎし年賀の帰来なるべく、疎に寄する獅子太鼓の遠響は、はや今日に尽きぬる三箇日を惜むが如く、その哀切に小き膓(はらわた)は断れぬべし。 |
初出 | 「読売新聞」1897(明治30)年1月1日~1902(明治35)年5月11日 |
底本 | 金色夜叉 |
表記 | 新字旧仮名 |
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