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別れ霜

樋口一葉

『別れ霜』は青空文庫で公開されている樋口一葉の中編作品。21,925文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
文字数
60分以内
21,925文字
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書出

第一囘  莊子が蝶の夢といふ世に義理や誠は邪魔くさし覺め際まではと引しむる利慾の心の秤には黄金といふ字に重りつきて増す寶なき子寶のうへも忘るゝ小利大損いまに初めぬ覆車のそしりも我が梶棒には心もつかず握つて放さぬ熊鷹主義に理窟はいつも筋違なる内神田連雀町とかや、友囀りの喧しきならで客足しげき呉服店あり、賣れ口よければ仕入あたらしく新田と呼ぶ苗字そのまゝ暖簾にそめて帳場格子にやに下るあるじの運平不惑

初出「改進新聞」1892(明治25)年3月31日~4月10日、4月12日、14日~17日
底本樋口一葉全集第一卷
表記
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