骨董品化した古珍書
宮武外骨
『骨董品化した古珍書』は青空文庫で公開されている宮武外骨の短編作品。1,836文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
| 文字数 | 5分以内 1,836文字 |
| 人気 | 0PV |
| 書き出し書出 | 大阪の書肆中に於ける第一の人格者と認められて居た故荒木伊兵衛氏、其性格の温厚、篤実は実に算盤玉をはじく人に不似合と思はれるほどであつた、それで予は在阪十余年間、絶えず伊兵衛氏の厄介になつて居たので、東京に帰つて後も其ナツカシ味が失せず、時々の音信を嬉しく思つて居たが、突然の訃に接して愕き悲んだことは尋常でなかつた、それがハヤ壱周忌の記念として血嗣の旧幸太郎氏が、「古本屋」といふ雑誌を創刊するとの報、何を捨置いても故人の追善供養として一稿を寄せずばならぬと、忙中筆を呵して思出のまゝを草したの... |
| 初出 | 「古本屋 創刊號」荒木伊兵衞書店、1927（昭和2）年4月15日 |
| 底本 | 日本の名随筆 別巻12 古書 |
| 表記 | 新字旧仮名 |
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。