ブンゴウサーチ

置土産

国木田独歩

『置土産』は青空文庫で公開されている国木田独歩の短編作品。7,477文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
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30分以内
7,477文字
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書出

餅は円形きが普通なるわざと三角にひねりて客の目を惹(ひ)かんと企みしようなれど実は餡(あん)をつつむに手数のかからぬ工夫不思議にあたりて、三角餅の名いつしかその近在に広まり、この茶店の小さいに似合わぬ繁盛、しかし餅ばかりでは上戸が困るとの若連中の勧告もありて、何はなくとも地酒一杯飲めるようにせしはツイ近ごろの事なりと。

初出「太陽」1900(明治33)年12月
底本武蔵野
表記
新字新仮名
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