隅田の春
饗庭篁村
『隅田の春』は青空文庫で公開されている饗庭篁村の短編作品。4,274文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
文字数 | 30分以内 4,274文字 |
人気 | 546PV |
書き出し書出 | 第一囘三月二十日、今日は郡司大尉が短艇遠征の行を送るに、兼ねて此壮図に随行して其景況並びに千島の模様を委しく探りて、世間に報道せんとて自ら進みて、雪浪萬重の北洋を職務の為にものともせぬ、我が朝日新聞社員横川勇次氏を送らんと、朝未明に起出て、顔洗ふ間も心せはしく車を急せて向島へと向ふ、常にはあらぬ市中の賑(にぎ)はひ、三々五々勇ましげに語り合ふて、其方さして歩む人は皆大尉の行を送るの人なるべし、両国橋にさしかゝりしは午前七時三十分、早や橋の北側は人垣と立つどひ、川上... |
初出 | 「東京朝日新聞」1893(明治26)年3~4月 |
底本 | 明治の文学 第13巻 饗庭篁村 |
表記 | 新字旧仮名 |
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