犬三態

宮本百合子

『犬三態』は青空文庫で公開されている宮本百合子の短編作品。4,269文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。

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30分以内4,269文字
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書き出し

景清  この夏、弟の家へ遊びに行って、甃のようになっているところの籐椅子で涼もうとしていたら、細竹が繁り放題な庭の隅から、大きな茶色の犬が一匹首から荒繩の切れっぱしをたらしてそれを地べたへ引ずりながら、のそり、のそりと出て来た。

初出「都新聞」1939(昭和14)年10月30、31日、11月1日号
底本宮本百合子全集 第十七巻
表記
新字新仮名