ブンゴウサーチ

築地河岸

宮本百合子

『築地河岸』は青空文庫で公開されている宮本百合子の短編作品。8,543文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
文字数
30分以内
8,543文字
人気
0PV
書出

門鑑を立っている白服にかえして前の往来へ出ると、ひどいぬかるみへ乱暴に煉瓦の破片をぶちこんで埋めたまま乾きあがっている埃っぽい地面とギラギラした白雲との間から、蒸れかえった暑気が道子の小柄な体をおし包んだ。

初出「新女苑」1937(昭和12)年9月号
底本宮本百合子全集 第五巻
表記
新字新仮名
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。