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亡びゆく森

小島烏水

『亡びゆく森』は青空文庫で公開されている小島烏水の短編作品。4,056文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
文字数
30分以内
4,056文字
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書出

伊勢山から西戸部の高地一帯(久保山を含んで)にかけて、昔は、可なりに深い森林があつたらうと思はれる、その俤(おもかげ)の割合に保存されてるのは、今私の住居してゐる山王山附近である、もとよりこれぞといふ目ぼしい樹木もなく、武蔵野や相模原に、多く見るやうな雑木林で、やはり楢(なら)が一番多く、栗も樫(かし)もたまには交つてゐる。

初出
底本日本の名随筆21 森
表記
新字旧仮名
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