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白峰山脈縦断記

小島烏水

『白峰山脈縦断記』は青空文庫で公開されている小島烏水の長編作品。33,082文字で、おおよそ1時間〜で読むことができます。
文字数
1時間〜
33,082文字
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書出

緒言前年雨のために失敗した白峰山登りを、再びするために、今年(四十一年)は七月下旬高頭式、田村政七両氏と共に鰍沢へ入った、宿屋は粉屋であった、夕飯の終るころ、向い合った室から、一人の青年が入って来た、私たちが、先刻から頻に白峰、白峰と話すのを聞いて、もしやそれかと思って、宿帳で、姓名を見てそれと知った、というので同行を申し込まれたのである、大阪高等工業学校の生徒、倉橋藤次郎氏である、一人でも同行者を増した心強さは、言うまでもない。

初出
底本山岳紀行文集 日本アルプス
表記
新字新仮名
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