五階の窓06 合作の六(終局)
小酒井不木
『五階の窓』は青空文庫で公開されている小酒井不木の中編作品。22,886文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
文字数 | 60分以内 22,886文字 |
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書き出し書出 | 22「それっ!」という月並みな叫び声を口々に発して立ち上がりざま一同が逃げ支度にかかると、このとき遅く、いままで艶子たちの腰かけていた長椅子の下から大黒鼠が毒ガスを嗅がされたときのように、両手を床の上に泳がせて一人の白い手術衣を着た医員がむくむくと這(は)い出したので、一同は驚きのあまりその場に立ちすくんでしまった。 |
初出 | 「新青年」博文館、1926(大正15)年10月 |
底本 | 五階の窓 |
表記 | 新字新仮名 |
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