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幸福が遅く来たなら

生田春月

『幸福が遅く来たなら』は青空文庫で公開されている生田春月の短編作品。317文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内
317文字
人気
852PV
書出

『幸福』よ、巷で出逢つた見知らぬ人よ、 お前の言葉は私に通じない! 冷たい冷たいこの顔が、私の求めてゐたものだらうか? お前の顔は不思議な親みのないものに見える、 そんなにお前は廿年、遠国をうろついてたんだ、 お前はもはや私の『望』にさへ忘れてしまはれた! よしやお前が私の許嫁であつたにしても、 あんまり遅く来た『幸福』を誰が信じるものか! 私は蒼ざめた貧しい少女の手に眠る、 少女よ、どんなにお

初出
底本日本の詩歌 26 近代詩集
表記
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