曠日
佐佐木茂索
『曠日』は青空文庫で公開されている佐佐木茂索の短編作品。8,685文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
| 文字数 | 30分以内 8,685文字 |
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| 書き出し書出 | 一 兄は礼助の注いで出した茶の最後の滴りを、紫色した唇で切ると、茶碗を逆に取つて眺めながら、 「今どき螢出のこんな茶碗なんか使ふの止めや。物欲しさうであかんわ。筋の通つたのがないのなら、得体の知れんものでも使うたがええ。茶を頭葉つかふのなら、それ相応につろくせんとあかんでな。」かう云つて一寸黙つたが、突兀として、 「――お前まだ独りか?」と問うた。 |
| 初出 | 「文芸時代」1924(大正13)年10月 |
| 底本 | 現代日本文學大系 45 水上瀧太郎 豐島與志雄 久米正雄 小島政二郎 佐佐木茂索 集 |
| 表記 |
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