演習一
竹内浩三
『演習一』は青空文庫で公開されている竹内浩三の短編作品。330文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 330文字 |
人気 | 0PV |
書き出し書出 | ずぶぬれの機銃分隊であったぼくの戦帽は小さすぎてすぐおちそうになったぼくだけあごひもをしめておったきりりと勇ましいであろうと考えたいくつもいくつも膝まで水のある濠があったぼくはそれが気に入ってびちゃびちゃとびこんだまわり路までしてとびこみにいった泥水や雑草を手でかきむしった内臓がとびちるほどの息づかいであった白いりんどうの花が狂気のようにゆれておったぼくは草の上を氷河のように匍匐(ほふく)し... |
初出 | |
底本 | 竹内浩三全作品集 日本が見えない 全1巻 |
表記 | 新字新仮名 |
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