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街角の飯屋で

竹内浩三

『街角の飯屋で』は青空文庫で公開されている竹内浩三の短編作品。170文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内
170文字
人気
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書出

カアテンのかかったガラス戸の外で郊外電車のスパァクがお月さんのウィンクみたいだ大きなどんぶりを抱くようにしてぼくは食事をする麦御飯の湯気に素直な咳を鳴らしどぶどぶと豚汁をすするいつくしみ深い沢庵の色よおごそかに歯の間に鳴りひびくおや外は雨になったようですねもうつゆの季節なんですか。

初出
底本竹内浩三全作品集 日本が見えない 全1巻
表記
新字新仮名
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