千住大橋
丹沢明
『千住大橋』は青空文庫で公開されている丹沢明の短編作品。422文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 422文字 |
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書き出し書出 | 川蒸気の発着所、旗はだらりと垂れ大川は褐色の満水をたたえ家々は庇(ひさし)をおろし、重り合う家並の彼方瓦斯タンクは煤煙の雨空に溶ける大川に架る錆びた鉄橋、常磐線、貨車が長い車体を引ずってゆく動かない煙、つながれて朽るボロ船、泛ぶ空俵橋梁の陰に点々と黒く固まった人糞それらの上を雨がたたいている。 |
初出 | 「詩・行動」1935(昭和10)年5月号 |
底本 | 日本プロレタリア文学集・39 プロレタリア詩集(二) |
表記 | 新字新仮名 |
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