山上の歌
今村恒夫
『山上の歌』は青空文庫で公開されている今村恒夫の短編作品。626文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 626文字 |
人気 | 0PV |
書き出し書出 | 同志等よ素晴らしい眺めではないか君達の胸はぶるぶると打ちふるえないか脚下の街に林立する煙突と空を蔽う煤煙とるるるるっと打ちふるえている工場の建築物おおそして其処で搾りぬかれた仲間等が吹き荒ぶ産業合理化の嵐の前に怯え恐れ資本への無意識的な憤懣の血をたぎらせているのだ街は鬱積した憤懣で瓦斯タンクのようになっている街は燐寸の一本で爆発へ導く事が出来るのだそして俺達は厳重なパイや工場の監守の目をかすめて山上に会合を持ち得たではないか... |
初出 | 「ナップ」1931(昭和6)年10月号 |
底本 | 日本プロレタリア文学集・39 プロレタリア詩集(二) |
表記 | 新字新仮名 |
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。