夕がたの人々
西村陽吉
『夕がたの人々』は青空文庫で公開されている西村陽吉の短編作品。2,006文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。
文字数 | 10分以内 2,006文字 |
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書き出し書出 | ※かあいそうな娘さんたちよ、夕方の町を二三人ずつ群を成して、いかめしい煉瓦造りの裏門から、吐きだされてゆく娘さんたちよ、おしろいをきれいに顔につけて、折目のただしい海老茶の袴をはき、白足袋に日和下駄をはいてはいるけれど、手に抱えている風呂敷包みの中は、お弁当のからばこ、白い事務服、それから紅い鼻緒の上草履のようなもの。 |
初出 | 「生活と芸術」1915(大正4)年9月号 |
底本 | 日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一) |
表記 | 新字新仮名 |
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