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遥かなる憧憬

西村陽吉

『遥かなる憧憬』は青空文庫で公開されている西村陽吉の短編作品。1,411文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
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5分以内
1,411文字
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書出

所有者『万物は万人のものなり、何人の私有すべきものに非ず』この思想のいかに当然にして、しかして美しくして、しかして、いかに遠く我らの相距りたることよ!我らは何物をも持たず、げに何物をも持たず、街を歩みて何物の一つをも、これを自由にし、使用し、消費する能わず、石ころの一つにも、一木の枝にも、その所有主の名は刻さる。

初出「生活と芸術」1915(大正4)年11月号
底本日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一)
表記
新字新仮名
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