幼年
金鍾漢
『幼年』は青空文庫で公開されている金鍾漢の短編作品。399文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 399文字 |
人気 | 0PV |
書き出し書出 | ひるさがりとある大門のそとでひとりの坊やがグライダアを飛ばしてゐたそれが五月の八日でありこの半島に徴兵のきまつた日であることを知らないらしかつたひたすらエルロンの糸をまいてゐたやがて十ねんが流れるだらうするとかれは戦闘機に乗組むにちがひない空のきざはしを坊やはゆんべの夢のなかで昇つていつた絵本で見たよりも美しかつたのであんまり高く飛びすぎたので青空のなかでお寝小便し... |
初出 | 「国民文学」1942(昭和17)年7月号 |
底本 | 〈外地〉の日本語文学選3 朝鮮 |
表記 | 新字旧仮名 |
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