古井戸のある風景
金鍾漢
『古井戸のある風景』は青空文庫で公開されている金鍾漢の短編作品。258文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 258文字 |
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書き出し書出 | しだれ柳はおいぼれてゐて井戸のそこにはくつきりと碧空のかけらが落ちてゐて閏(うるふ)四月おねえさまことしも郭公が鳴いてゐますねつつましいあなたは答へないで夕顔のやうにほほゑみながらつるべをあふれる碧空をくみあげるつるべをあふれる伝説をくみあげる径は麦畑のなかを折れて庭さきに杏も咲いてゐるあれはぼくらの家まどろみながら牛が雲を反芻してゐるほら水甕にもおねえさま... |
初出 | 「芸術科」1938(昭和13)年6月号 |
底本 | 〈外地〉の日本語文学選3 朝鮮 |
表記 | 新字旧仮名 |
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