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怪談牡丹灯籠02 序

総生寛

『怪談牡丹灯籠』は青空文庫で公開されている総生寛の短編作品。240文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内
240文字
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書出

孔子は恠力乱神を語らずといい給えども左伝には多く怪異の事を載せたり又中庸に国家将に興らんとすれば禎祥有り国家将に亡びんとすれば妖※(ようげつ)ありと云うを見れば世の中には不可思議無量の事なしと言い難し殊に仏家の書には奇異の事を出し之(これ)を方便となし神通となして衆生を済度の法とせり是の篇に説く所の怪事も亦(また)凡夫の迷いを示して凡夫の迷いを去り正しき道に入らしむるの栞(しおり)とする為めなれば事の虚実は兎(と)まれ角まれ作者の心を用うる所の深きを知るべし古道人。

初出
底本圓朝全集 巻の二
表記
新字新仮名
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