燃える電車
片山広子
『燃える電車』は青空文庫で公開されている片山広子の短編作品。3,068文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。
文字数 | 10分以内 3,068文字 |
人気 | 0PV |
書き出し書出 | 昭和二十六年四月二十四日、午後一時四十分ごろ、京浜線桜木町ゆき電車が桜木町駅ホームに正に入らうとする直前、最前車の屋根から火花を発して忽ちの間に一番目の車は火の海となり、あわてて急停車したが、二番目の車にも火が移つて、最前車は全焼、二番目は半焼し、この二台の車にいつぱい乗つてゐた乗客たちは火の中から脱け出さうとしても、ドアが開かず、百何十人かの男女、子供も赤んぼもみんな車内で焼死してしまつた。 |
初出 | |
底本 | 燈火節 |
表記 | 新字旧仮名 |
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。