ブンゴウサーチ

山茶花

佐左木俊郎

『山茶花』は青空文庫で公開されている佐左木俊郎の短編作品。5,526文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
文字数
30分以内
5,526文字
人気
0PV
書出

平三爺は、病気で腰が痛むと言って、顔を顰(しか)めたり、自分で調合した薬を嚥(の)んだりしていたのであったが、それでも、山の畠に、陸稲の落ち穂を拾いに行くのだと言って、嫁のおもんが制めたにもかかわらず、土間の片隅からふごを取って、曲がりかけた腰をたたいたりしながら、戸外へ出て行った。

初出「文章倶楽部」1927(昭和2)年7月号
底本佐左木俊郎選集
表記
新字新仮名
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。