日本再建と科学
仁科芳雄
『日本再建と科学』は青空文庫で公開されている仁科芳雄の短編作品。8,939文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
文字数 | 30分以内 8,939文字 |
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書き出し書出 | 1.緒言現在の我が國は,虚脱状態にあると謂はれる.全くその通りである.これは敗戰國の常として怪しむに足りない.殊にあれだけの無茶な戰爭をした後としては急に立ち直ることを注文する方が無理であらう.然し終戰後既に半年を過ぎても荒漠たる燒野原は依然としてその儘であり,燒け殘つた工場の煙突からはいつ迄經つても殆んど煙は擧らない.そして次から次へと勞働爭議が起り,賃金と物價とが競爭して昂騰して行つた結果が經濟緊急措置となつて現はれたのであるが,この先がどうなることかと... |
初出 | 「自然」1946(昭和21)年5月 |
底本 | 自然 300号記念増刊 総収録 仁科芳雄・湯川秀樹・朝永振一郎・坂田昌一 |
表記 | 旧字旧仮名 |
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