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婚姻の媒酌

榊亮三郎

『婚姻の媒酌』は青空文庫で公開されている榊亮三郎の長編作品。24,958文字で、おおよそ1時間〜で読むことができます。
文字数
1時間〜
24,958文字
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書出

(一)毎々聞くことではあるが、世の中に、何がつまらぬ役目と云つても、祝言の仲人ほど、つまらぬものはない、祝言すんで、新婦新郎仲好く行けば、仲人には用事はない、善く行かずに苦情が出來たときは雙方の家の間に立つて、あちら立てれば、こつちが立たず、こちらの申條を立てやうとすると、あちらの申條を潰すことになり、心配なものである、だから、仲人するやうな愚者は、またと世の中にないと云ふ樣な述懷を、ときどき、耳にするやうなことがある、しかし愚者であつても、賢者であつても、結婚のときに、仲人がなくて、年頃...

初出「光壽 第二號」1921(大正10)年
底本榊亮三郎論集
表記
旧字旧仮名
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